私だけの王子様
一目惚れ




「カレーおいし〜っ!」




「一花、毎日それだね」




「ここのカレーは世界一だと思うんだ!」




お昼休み、私はアズサと食堂にきていた。




前に座るアズちゃんこと西倉アズサは美人で彼氏持ちで私のクラスメイト。半年前の入学直後に最初に話しかけてくれた女の子だ。




それに引き換えこの私、原 一花。どこにでもいる普通の女子高生。もちろん彼氏いない歴15年、正直言うと、初恋も、まだ。




「一花、そろそろ気になる人とかいてもいい頃じゃないのー?」




「うん…そうだよね…け、ど、さ!」




「いないのね」




図星ですアズサ姉さん…
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