明日
花火散る
花火は咲いたらすぐに散ってしまう
とても儚くて、でも誰かの心を動かす
まるで君の人生のようだね
君は、花火より素敵でした
君は、花火より先に散りました
僕は…そんな君が
────
午後8時
海咲の行ってる祭りももう終盤かな
そんなことを考えながら、最後の花火を見るためにサンダルを履いて家族のいる庭先に駆ける
僕が家族のところへたどり着くとちょうど
ドォンッ
と1輪の花が咲いた
その花がとても綺麗で
でもなぜか毒々しくて
同時に切なくも思った
それは君が散ったからかな
そのころの僕にはまだわからなかったよ
この嫌な予感が現実になるなんてさ
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