私の彼氏さま!!


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ガラッ


扉の開く音。


パタン…


扉の閉まる音。


キュッ、キュッ、キュッ、キュッ


学校指定の上履きが、床と擦れる音。


その足音はぴたりと私の後ろでとまる。


あなたが誰かなんて、
振り返らなくてもわかってしまう。


「…汐音」


久しぶりに聞く彼の声に胸が震えて
じわりと涙が滲み、視界がぼやける。


「ごめんね、急に」


振り返らず、椅子に座ったままの姿勢で話しかけると彼は少しも変わらない声色で「大丈夫」と言った。


そこではじめて後ろを振り返る。


久しぶりに見た彼は、
なんだか少し痩せたように見えた。


「秋くん、こっち来て」


2つ隣の椅子を指差すと、彼はそれに従い、椅子に腰を下ろす。



しばらくの沈黙。



先に口を開いたのは秋くんだった。

「なんか、綺麗になったな」

「…何も変わってないよ」


まだ少し引き攣りながらも微笑むと、それにつられたように彼も微笑んだ。


「秋くん」


2つ隣の席に座る彼を見つめる。


「丸谷さんから、聞いた…」


「…」


「本当のことを教えて」


「…」


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