一ノ瀬さん家の家庭事情。
えっ!?

真兄に憧れて!?

「…そ、そうなんだ…ははは。」

あの真兄でも憧れられるんだね。

中身悪魔なのに!

「そーうた!入部届だした?」

頭上から明るい声が響いて、顔を上げるとそこにはかっこいいと言うより可愛らしいという形容詞が似合う男の子。

身長もそんなに高くなくて、女の子みたい。

「今日出しに行く。あ、こっち同じバスケ部に入る予定の、園田葉。小学校から同じバスケチームなんだ。」

浅丘君は親友とも同じ学校なんだ。

人気者だし、新しい友達もたくさんいて、羨ましい。

「あー!もしかして、双子!?」

えっ、あたしのこと知ってるのかな。

「俺の隣の席、すっげえ綺麗な顔してんだけど超絶クールなやつで、俺そいつと友達になるために今一生懸命話しかけてんだけど、やっと双子だっていう情報手に入れたから!」

それって、玲のことだよね?

あの人、相変わらずマイペースだなあ。
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