Secret
「うん、分かった」

立ち上がった。

実家と隣接している事務所はパパとお兄ちゃんの職場でもある。

長い廊下と階段で繋がっている家と事務所。

幼い頃から数え切れないくらい通っているそこを歩くのは久しぶりだった。

何となく新鮮さを感じながら歩いていると

「姫花さん」

背後から名前を呼ばれて私は足を止め声の元に視線を向ける。

そして、そこにいた人物に

「マサトさん!!」
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