死神の花嫁



あれから2日が経っていた。
シャロンは一歩も部屋から出ず、
ベランダから庭ばかりを眺めていた。


「シャロン様、
クッキーを焼いてみたのです!」


差し出されたジャムクッキー。
ロゼッタは食事もとらないシャロンの為に
毎日お菓子を作った。

ロゼッタが作ると少しでは
あるが食べてくれる。


「ありがと……まぁ、美味しいわ」


一口口にして、
微笑む顔にはやはり元気はない。



「そう言えば、
昨日クラーク様が
お着きになりましたの。」

「クラーク様?」

「はい!
ヴォルド様とウォルト様の
幼なじみでいらっしゃます。」



にこっと笑うロゼッタ。
シャロンには興味のない話だった。


「ウォルト様は今日は
お出掛けなされてお留守ですから
ヴォルド様と居るのでは?」


………それなら尚更だ。
シャロンが一つ溜め息を吐くと
ドアがノックされた。





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