心の声。
タイムカードを切って、サインをもらって

お茶をポットに入れ、お味噌汁を作る。

いつも通りなはずなのに

今日はなんだか違うことをしてる気持ちになった。
なんでだろう、ぼんやり考えてると
また、あの人が話しかけてきた。

「俺のこと覚えてる?」

ドキリ、と心臓が言った気がした。

『…ごめんなさい。まだ、名前とか顔とか覚えてなくて…。』

「ショックだな笑」

怒ってるのかな…
ていうかなんでわかったんだろう

「今日覚えてよ」

『え』

そんなにいきなり?
強引過ぎない?

「俺、西浦葵。よろしくね」
『あ、はぁ…どうも』

それが精一杯だった。

最初は怖かった。
見た目はヤンキーそのもので
僕の苦手とするタイプ。
金髪に染めた短めの髪の毛
笑うとエクボができる人で、
たわいもない話をしていてはよく笑っている姿がみれた。
目は少し細くて声も低い。
男の人って感じがして怖い。

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