ふわふわりと風船

 僕に真っ当に生きてほしい市松の気持ちはわかる。

 僕を真人間にしたい市松は、ウンザリするほどの正論を僕に浴びせて精神攻撃をしてくる。

 黙っていればいいものを、フラフラと呆ける僕を捕まえては世話を焼きたがるお節介。

 よくあるアニメや漫画なんかでは、世話焼き幼馴染キャラをウザイと思いながらも頼りにしてる、助かるというのがセオリーだが、生憎僕はそんな可愛らしい性格をしていない。

 最愛の楓がヤキモチをやくから、なおのこと市松の干渉が邪魔だった。

 
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