大キライなアイツ。

私は運良く二回戦目まで勝っていた。次の相手は……境ヶ丘高校の宮本っていう人とだ。ん?境ヶ丘高校?もしかして……「まり?あっ!やっぱりまりだ!!」そこには境ヶ丘高校、宮本と書かれているゼッケンをしている人が話しかけてきた。「ゆめ……。やっぱゆめだったのね笑」「ゆめも笑っちゃったよ!世間って狭いもんだな!笑」そう、次の相手は中学の時の同期だった。部内戦とかをする限りゆめに負けたことはない。ほぼ引き分けか私が勝つくらいだ。しかし、高校に入ってからはゆめの剣道がどうなっているのか、どれくらい上達してるのか全くわからなかった。

「はじめっ」審判の声が響く。同時に立ち上がり攻める。ゆめは前に二歩攻めた。あ、ゆめ変わってないな…ゆめは中学の時から癖があった前に二歩攻めたら面、三歩攻めたら小手を打ってくる。本人はその癖を知ってるのかわからないが私はその時確信した。ゆめが面を打ってくることに。なので私も面を打つふりして胴を打つ。「胴あり」やっぱり。もう一本とりたかったが、体力が消耗していき
、私の一本勝ちとなった。
体育館の中は人の熱気でとてつもなく暑い。次の試合まで時間があったので私は体育館をでた。
< 10 / 15 >

この作品をシェア

pagetop