RAINY

ケイ

学校に着いた私は一人の若い男性にすがりついた。


「た…すけて…」


「?」

男性は困った顔をして,おろおろしていた。

「だ…大丈夫…?どうしたの?」

「れいにー…ってヤツ…」

「Rainy…?…雨に…雨の…??」


男性はますます分からないらしく,
私の肩を掴み,離し,目線を合わせて聞いてきた。

「むぅ…言わないと分かんないなぁ…?」


私はおたおたしながら説明する。


「…そっか…怖かっただろう…?」


男性はケイと名乗った。


「大丈夫…,好きな人がいない場合はレイニーはお喋りするだけだよ」



この時にはもう遅かったのかもしれない。
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