禁断の恋~ただ愛されたかった~
「意味わかんねぇよ。」

そりゃそうだと思う。

屋上に来てみたら、妹がフェンスをのりこえてあと一歩踏み出してまえば落ちるかも知れないのに。

「降りてこい。」

『_______』

なにも言わずに下に目を向ける。

早く落ちてしまえばいいのに。

そうなのに私は莉緒くんに止められて嬉しく思っている。

もっと止めて?そうしないと落ちちゃうよ。

莉緒くんは悲しそうに私をみて、

「早く戻って来いよ。莉愛。莉愛がそこから落ちるなら俺も落ちる。」

その声はとても悲しそうで苦しそうな声だった。

いつもの冷たい目ではなく優しくて悲しそうな目を向けてくる。

そんなかおしないでよ。期待しちゃう。

私がいても迷惑じゃないって。

私を嫌いになったんじゃないって。

「___莉愛。」

私はその言葉を合図に飛び降りることをやめて莉緒くんの所にかけよった。

『_莉緒くん!』

莉緒くんのとこにいくとさっきとはうってかわって冷たい目をして

「ハァー。お前めんどくせぇんだよ。俺に迷惑かけることすんなよ。」

_____迷惑。私は死ぬことも迷惑なんだ。

アハハ。なに期待してるんだろう。バカだ。大バカだ。

私を止めたのは自分の評価が下がるから。

妹が学校で自殺なんてそんなことになったら後々めんどくさいから。

なんできずかなかったの?

考えてみればわかることなのに。

でも、"莉愛"そうよんだときの莉緒くんの顔がほんとに悲しそうだったから。

偽りでもなく、本心のように見えたから。

死ぬことも許されない私はどうやってこれから生きていけばいいの?

『莉緒くん___ごめんね。迷惑かけて』

早く行こう。そうしないと涙がこぼれ落ちてしまうから。

こんな姿莉緒くんに見られたくない。

弱い私なんて見てほしくないの。

貴方にはつよがって意地をはっている私を見てほしいの。




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