SECOND プリキス!!






佳蓮side




「ようこそ、兵藤佳蓮さん。」



……うっわ、えげつない程綺麗やな。




初めて聖カナン女学院に来たのは新学期が始まる2日前の事だった。

通された応接室。

そこにいたのは二人の生徒。

その人達は生徒会長と、副会長らしい。

溢れんばかりのカリスマオーラを身にまとい、にこやかに笑うその人達。



流石、カナ女の生徒会は違うと思った。



うちが2日前に此処に呼ばれた訳。

それはここでの“常識”を説明してもらうため、らしい。



「普通、新入生向けに“陰飛羽の生活講座”するんだけど、兵藤さん受ける前にバレちゃったんだよね?」



一見美青年に見える副会長がうちに苦笑いで聞いたので、「そうです」と返しておく。

バレちゃった────か。

そう、バレたんや。




うちはぶっちゃけ所謂不良と言う人種だった。

グレたのは小6。

家に反抗したかったとか、馬鹿な理由でグレた。

そこから喧嘩が強くなって、華櫻というグループのリーダーになった。

俗に言う番長やな。

華櫻のリーダーになったのは、中2の冬。

そこからはかなりのハイスピードで地元の神戸を中心とし、1年弱で関西を統一した。

その時にはもう、家に反抗したいという気持ちはなく、むしろ家を守りたいと思うようになっていたうちは、元々予定していた陰飛羽の高校へ通う事を決めた。

華櫻は春休みに辞める───予定だった。








< 7 / 33 >

この作品をシェア

pagetop