「さよなら」って言って?

 練習試合の二日前。



 恐れていた事件は起きた。



「悠馬、部室からタオル取ってきてくれないか?」
「はい!分かりました。」
先輩から言われた通り、俺は部室へ行く。



 試合前には珍しくない応援旗や応援幕があった。
 
 そこも気にせず通り過ぎる。


・・・・ガチャッガチャーン!!!



 俺は応援旗の下敷きとなった。



 「おい大丈夫か?おい!?悠馬。」

確かに楓の声。

 
 聴こえていたはずなのに、意識があまりなかった。



 気づいた時は、もう病院の病室。
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