「さよなら」って言って?

告白。

 【楓said】


全部聞いてしまった。

ここは、屋上。非常階段裏。

・・・あと2ヶ月。


渡部は俺の3メートル位先で泣き崩れていた。


俺は、そんな彼女をほっとけなかった。

「大丈夫か?」

渡部は誰かを確認するように、一回俺のほうを向いて、また戻した。


「何?からかいに来たの?」

「いや・・・そういうわけじゃ。」

「心の中ではバカだな~って思ってるんでしょ?」

「思ってないよ。」

渡部は目をこすりながら下をまだ向いていた。

パァッと俺のほうを向き、勢いよく言った。

「じゃあ、何!?」

無理して強い口調で言い返すのが可愛かった。

涙目で真っ赤なのに、俺のほうを睨み付けて・・・。

・・・正直に言おう。
そのとき、思った。

「・・正直。ほっとけなかった。かわいそうだなって。・・その、・・・自分が気になってる奴がこんなグチャグチャになってたら助けるだろ。普通。」

渡部はビックリしたかのように、口を開けて目をまん丸にした。


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