隣のあなた。

えっ?と思い、横を見ると敦司さん


「大丈夫、俺がいるから」


ショッピングモールからホテルまで
歩いて15分くらい
もしかして走ってきたの?


敦司さんの額に汗が滲んでいた


『うん、隣にいてください』


私は扉の前で深呼吸をしドアを開けた
一歩、部屋へ入ると


「紗織!……会いたかったよ」


冴島さんは私に駆け寄り
私の腕を掴もうとした

その瞬間、フラッシュバックした


「俺の紗織に触れないでください」


冴島さんの手は敦司さんによって
止められて私に触れることはなかった。
< 270 / 285 >

この作品をシェア

pagetop