竜王華伝 (完)

桃葉side

*桃葉side*

「桃っち~、かくまって!!!」

バンッ!と入ってきたのは、仁那くん。

「あ、ごめん。」

いや、あの。

この状況で…謝られても。

え?いまの状況?

あたしの目の中にまつげが入ったから、郁くんにとってもらってたところ。

「…バッ!ばっかじゃねーの!仁那!勘違いすんな!睫毛だよ!」

「…いや、あのうん。分かってるから、座ろう」

郁を完全に無視した仁那くん。
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