竜王華伝 (完)

桃葉side

*桃葉side*

「…ん。」

目が覚めた。ここ、病院…?

あ、そっか…。意識、失っちゃったんだ。

昨日までの胸の歪はない。

鈴さんへの不安ももうなくなった。

鈴さん、ありがと。大好き!

あとは、思い出すだけなんだけどな…

「あら?起きた?」

看護師さんが入ってきた。

「あ、はい!」

「痣はどう?切り傷は…。女の子なのにね…、ちょっと残っちゃうかも。」

痣は消える。

切り傷は、残るかもしれない。

でも、命はあるからいいんだ!

「あ!ごめんね…こんなこと。
痣は、一週間ぐらいで薄くなっていくはずよ。安心してね…。」

「…はい!」

すると、看護師さんは笑った。

やっぱり、笑顔がいいよね…
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