ケータイうさぎと意地悪先輩。FINAL
「それでね、その笠原君が……」
「わたしに用があるのね? 分かったわ。じゃあ……」
絵美ちゃんは、SINE《サイン》のトーク画面を開く。
そして、断りの文章を打とうとする。
「まっ……、待ってっ」
「え?」
「お願い……、行ってあげて……」
絵美ちゃんはこの上なく嫌そうな表情を浮かべる。
「どうして、そんなに彼の肩を持つの? わたしは、犬垣さんと一緒にいたいのよ」
「それは、分かってる。でも、お願い……」
私が必死に頼むと、絵美ちゃんはふぅ、とため息をつく。
「分かったわ」
そう言うと、絵美ちゃんは立ち上がり、教室を出て行った。
私はほっとする。
犬垣君は、バババッと携帯で文字を打ち、画面を見せてきた。
『助かったよ、ありがとう。』
「ううん」