ケータイうさぎと意地悪先輩。FINAL
「高校の近くで待ってたら、犬垣君がうさ葉が保健室にいるの教えてくれて、ここに来たら、ナツ先生が中に入れてくれたんだよ」
そっか……。
じゃあ、夢じゃなくて、先輩がここにいるのは現実なんだね……。
私の両目が潤む。
雨瀬先輩は息を吐く。
「……事情は犬垣君から聞いた」
「……」
私は何も答えずにただ雨瀬先輩を見つめると、雨瀬先輩の両目に暗闇が広がって行くのが分かった。
「……ごめんな。守ってやれなくて」
悔しそうな表情で雨瀬先輩がそう言うと、私は起き上がる。
そして、雨瀬先輩に抱きつき、背中に両手を回す。
雨瀬先輩は私を強く抱き締める。
暖かさが私の体に染み透っていく。
「やれやれ。そういうのは、よそでやって欲しいんだがな」
カーテン越しからナツ先生の声が聞こえ、私の顔がかああっと熱くなる。