ケータイうさぎと意地悪先輩。FINAL

「救急隊員から電話がかかってきてびっくりしたわ。それで、検査は終わったの?」

「ええ、何もなかったわ」

 絵美ちゃんがそう言うと、絵美ちゃんのお母さんはハァッとため息をつく。

「仕事抜け出して来て見れば、何もなかったって。全く、聞いて呆れるわ」

「そんな言い方しなくても……」

 私のお母さんが言うと、絵美ちゃんのお母さんのボルテージが上がる。

「見たところ、あなたは普通の主婦ね。だから、そんな甘いことが言えるのよ!
 2人分の学費稼ぐのどれだけ大変か分かる? 私立ってだけでお金かかるのに、姉の方は音大行ってるから年間200万かかるのよ? 200万よ? 仕事に少しでも穴開けたら稼げなくなるの!」

 ツンと張った声を出し、早口でそう言うと、絵美ちゃんを見る。

「今すぐ、謝りなさい」


 謝りなさいって、ひどい。

 あんまりだよ……。

 絵美ちゃん、可哀想……。


「仕事抜け出させて、ごめんなさい」

「いいこと? こういうのは二度としないで!」

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