ケータイうさぎと意地悪先輩。FINAL
5月2日。私は絵美ちゃんとK音大のホールの中にいた。
ステージのグランドピアノのふたはすでに開いていて、学生や年配の人がパラパラと座っている。
ホールの中、初めて入ったけど……、なんだか、緊張する……。
私はぎゅっとワンピースを掴む。
私、場違いじゃないかなぁ。
大丈夫かな……。
ストレートロングの髪が私の肩にふわりと触れる。
「野山さん」
頭に青色のりぼんをつけ、青のプルオーバーにスカートという格好の絵美ちゃんが声をかけてきた。
「座りましょう?」
「う、うんっ」
私達は後ろの方の席に座り、プログラムを見る。