ケータイうさぎと意地悪先輩。FINAL

「バス、来たよっ!」

 高校のすぐ近くのバス停の前に並んで待つこと10分。みっちゃんが声を上げた。

 バスが到着すると、前扉が開く。

 ぞろぞろと人が入っていく中、みっちゃんに続いて私達はバスに乗り、カードをマークのところにピッと当てて、そのまま真っ直ぐ歩いていく。

 真ん中の1席ずつある通路側にみっちゃん、犬垣君、絵美ちゃん、

 ソファーのある通路側にりすなちゃん、瀬名君、

 中扉の左側の前に雨瀬先輩と私は立つことになった。

「あっ……」

 中扉の右側の前にいる鞄を床に置き、長い黒髪を2つにきゅっと結んだ女子を見て、私は声を出す。

 女子は、私を見るなり、不機嫌な顔をする。

「野山先輩じゃないですか」

「つむぎちゃん……」

 私が名前を呼ぶと、つむぎちゃんは、ふんっ! と顔を背ける。

「誰?」

 雨瀬先輩がコソッと聞いてきた。

「2年の卯月つむぎちゃんです」

「卯月?」

 雨瀬先輩はそう言うと、つむぎちゃんをじっと見る。

「先輩……?」

「あ、なんか聞いたことある苗字だなって思っただけだよ。それより、なんか嫌われてるみたいだけど、何かあったのか?」
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