ケータイうさぎと意地悪先輩。FINAL

「水野……さん……」


 え……。


 私の胸がドクンドクン、と嫌な音を立てる。


 水野さんって……水野百合華(みずの・ゆりか)先輩……!?

 高1の時、水族館で会った以来だけど、あの頃より更に美しくおしとやかになってる……!


「雨瀬君……」

 水野さんは涙目で言う。

「元々、雨瀬先輩が水野先輩を選んでいたらこんなことにはならなかったんですよ。そうは思いませんか?」

 優人君はSINE《サイン》ソードの先を雨瀬先輩の首に突き当てたまま尋ねる。

「高3の時、水族館で俺はきちんと水野さんに告白して振られた」

「聞いた話によると、水族館で水野先輩に振られてから5日後の卒業式の日に花嫁に告白されて付き合うことにしたんですよね? そんなすぐ花嫁に乗り換えられる程度の気持ちだったんですか? 1度振られたら諦められる恋だったんですか?」

 雨瀬先輩の目が泳ぐ。

「それはっ…………」

「水野先輩は今、フリーで誰とも付き合ってません。雨瀬先輩が花嫁と別れて、水野先輩を選ぶのなら、雨瀬先輩、あなたを殺すのやめてあげます。どうしますか?」
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