ただの幼なじみじゃいられない!



ヒロのやつ…咲にひでぇこと言いやがって。


高校生になってから今まで、ずっと咲と一緒にいたくせに。


咲の良さがわからないなんて、なんてやつなんだ。


まあ、俺は別れてくれてはっきり言って嬉しいけどな!



…咲には、悪いけど…。



「そっ、爽太、痛い…。」



無意識のうちに、俺は咲の頭をガシガシと撫でていた。


今までのことを考えているうちに思わず力入りすぎたみたいだ。



「あ…悪い。」



俺は力を緩めて乱してしまった綺麗な髪を整えるように咲の頭を撫でた。


咲はまだうるうるした瞳で俺のことを上目遣いで見つめた。


…やっべ。


その上目遣い…まじで可愛い。


心臓が止まる勢いで鼓動が激しい。


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