ただの幼なじみじゃいられない!



「聞いてくれ…咲…。」



爽太はまだあたしを抱きしめたまま…言葉を続けた。


あたしはそれに、静かに耳を傾ける。



「俺が、あの女子たちにお前のこと好きじゃねえって言ったのは…俺の本心じゃ、ない。」


「…え。」



本心じゃない…?



「ああいうふうに言ったのは…その、お前をあの女子から守るために言ったんだ。」



あたしを守る…?


どうして…?


じゃあ、あなたの本心は?


本当の、あたしへの気持ちは…?


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