私の思い~きっかけとタイミング~

私は恐る恐る尋ねる。

だってやっぱりそれしか森崎先生の電話を掛けて来た理由が見つからない。

「えっ?」

森崎先生のとても驚いたような反応。

私の口から意外な事を聞いたような驚きの声。

「あっ、違いますよ。検査の方はこないだ説明した通り、何の異常もないので心配しないで下さい。」

ああ、良かった。

でもそうなると、何の用件だろう。

「あなたは俺と総合病院で会う前に、何度も顔を合わせている事に気が付いていましたか?」

それまでオロオロした感じだった森崎先生が、急に本題に入ったようだ。

「すいません。今朝までいつもすれ違っているオレンジの車の運転手が森崎先生だとは知りませんでした。」

私は正直に言った。

「だから紙飛行機にお名前が書かれていても、全く分からなくて…。」

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