私の思い~きっかけとタイミング~

さっき森崎先生は音が響くような事を言っていたが、そんなに気になる音でもない。

「はい、息を吸って。」

森崎先生の声がした。

その指示通りに一生懸命従った。

「息を止めて。…はい吐いて。」

そんな事が何回か繰り返された。

何となくペースが分かって来て、段々落ち着いてきた私。

そろそろ終わるのかな…と感じた時に、森崎先生が言った。

「はい、最後です。しばらく息を止めて下さい。」

私は深呼吸をすると、息を止めた。

頭の中で数を数えた。

…19、…20。

でもそれは思ったより長かった。

もうダメかも。

< 21 / 382 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop