私の思い~きっかけとタイミング~
もう、本当に綾子さんは私の何を井上さんと話しているんだろう。

気になる。

「でも嫌味に感じない。何でだろう。新田さんはきっと真っ直ぐ人なんだろうな。」

その余裕が鼻につくんですけど。

私は心の中で次々と井上さんの言う事に反論を並べていく。

「好き嫌いはある?」

井上さんはメニューを見ながら私に聞いた。

私は首を振る。

「じゃあ、俺にお任せしてもらおうか。」

そう言って注文を店の人に告げている。

「では、和定食を2つですね。」

そう言うとお店の人は、個室を出て行った。

「さて…。」

井上さんは改めて、私の顔を見た。

「新田さん、俺とお付き合いをしてほしい。」
< 59 / 382 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop