光の少女Ⅳ【神魔界編】

第7章 力の制限

1

「なんか、様子がおかしいな」


同じように視線を移した風夜が呟く。


「うん。聖羅さんや、私達を助けようとしてた時には、邪魔してたみたいだけど、その後は特に何も・・・」


言いながらも、視線は外さない。

何もしてこない、沈黙を保っている闇王のことが不気味で仕方がない。

そんなことを思っていると、それまで身動きしなかった闇王が動いた。


「ぬあああああ!」


いきなり叫び出した闇王の身体から、魔力が吹き出したかと思うと、その姿は突然消えた。


「「「!!」」」


次の瞬間、封魔達のすぐ傍に現れ、彼等三人を吹き飛ばす。

それを見て動こうとした花音達には、再び放出した魔力を今度は叩きつけるように当ててきた。


「っ・・・」


重苦しいその空気に、動きずらくなる。

その状態で闇牙の様子を伺うと、そこにあったのは何かを抑え込んでいるような無表情だった。


(何?一体何があったの?)


口も開かない異様な雰囲気に困惑する。


「・・・危険ね」

「えっ?」


神麗の声に視線を動かすと、彼女は険しい表情をしていた。


「何があったのかは知らないけど、力を上手く制御できていないだけなのか、限界以上の力を手にいれたせいで自我が壊れたのか、いずれにせよ、正気ではないわ」

「があああっ」


再び放出された魔力に、耐えていた風夜や紫狼も膝をつく。

風牙や夜天、沙羅、梨亜、夜月は、既に両膝をつき意識も朦朧としているようだった。
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