光の少女Ⅳ【神魔界編】
3

「すまないな。まさか総長達がお前達をこの世界に連れてくるなんて・・・」


総長達がいなくなり、神蘭がそう声を掛けてくる。


「ああ、うん・・・、気にしなくていいよ」

「でも、この塔を守るのはともかく、そいつを守るっていうのはどういうことなんだ?」

「ちょっ・・・、光輝・・・!」


少女を指で指した光輝を見て、花音は慌てる。

護衛をつけようとしたり、敬称を使っていることから、身分が高いことがわかる。

その為、無礼とも思われるような態度をとった光輝に、気が気ではなくなったが、少女は気にしていないというように笑っていた。


「ふふ、気にしないで。私は聖羅。この神界の神子をしているの」

「神子?」

「なんだ、それ」

「お姉ちゃんって、偉い人なの?」


首を傾げる風華、紅牙、蒼牙に聖羅は再び笑う。


「まあね。一応、この世界を治めている神帝の次に偉い地位かしら」

「・・・成るほど。それだけの地位なら、守られる立場でも無理はないか」

「・・・でも、皆が私を守ろうとしている理由は、それだけじゃないわ」


呟いた夜天に、聖羅はそう言うと、少し寂しげな表情をした。
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