光の少女Ⅳ【神魔界編】
2

瑠璃に引っ張られてきた花音が部屋に入ると、光輝と神蘭達がいた。

だが、他の者達の姿はない。


「なんで私達だけ?」

「まだ本調子じゃないでしょ?今、襲ってきてるのは、中級クラスまでらしいから」

「・・・そうはいっても、何だか変な感じがするな」

「神蘭達にとっては、確かに変な感じはするかもね」

「・・・俺達にとったら、前線に行くのが普通だからな」


神蘭、聖羅、封魔の声を聞きながら、花音は窓から外を見る。

戦闘になっているのか、あちこちから音が聞こえてきたが、何処も此方に近付いてくるような気配はなかった。

「瑠璃」

「何ー?」


外の様子を見ながら、声を掛けた花音に瑠璃が近付いてくる。


「ちょっと皆の様子を見てきてもらってもいい?」

「いいけど、そんなに心配しなくてもいいと思うよ。まあ、ここにいても暇だし、行ってくるよ」


言って、瑠璃が開けた窓から出ていく。


「・・・・・・」

「姉上?何か気になるのか?」


背後に来た光輝が聞いてくる。


「うん。・・・ちょっとね」


そう答えながらも、外から視線を外した。
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