光の少女Ⅳ【神魔界編】
3


「・・・・・・ない」


元に戻ったらしい夜天に安堵していると、黒蘭が何か呟く。


「許さない!上級魔族である私の術が、神族紛いと魔族紛いなんかに破られるなんて・・・、私のプライドはズタズタよ」


そう言う黒蘭の手に、魔力が集まる。


「私のブライドを傷つけて、無事で済むと思うなぁ!」

「「!?」」


叫んだ黒蘭が魔力を放つのとほぼ同時に、花音と光輝は後ろへと突き飛ばされた。


「っ!夜天く・・・!」

ドオオン


夜天が盾のように自分の力を集中させた所に、黒蘭の魔力がぶつかる。


「消えろぉ!」


人が変わったような黒蘭の力が増していくのがわかり、それに合わせて夜天の持つ宝珠の光も増していく。


「生意気なのよ!下級魔族より格下の似非魔族が!」

「うぐううっ!」

「消えてなくなれぇ!」

「ぐううっ!うわああ!」


叫んだ黒蘭の力が高まり、夜天の力を打ち消す。

それにより、花音と光輝も吹き飛ばされた。
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