【完】僕と君のアイ言葉


そんな事実にうっすらと気づいてしまったから。

そう簡単に近づくことなんて出来ないよ。



「彩??」



「なに?」



愛奈は顔を曇らせていた。



「どうしたの?」



どうしたのって聞かれても…

私はどうもしないんだけど。



「彩…なんで泣いてるの?」



「えっ…?」



愛奈の言葉にハッとした。

私の頬には静かに涙が伝っている。



「な、なんで、私泣いてるの!?…」



必死に涙を拭う。

けれど涙は止まることを知らなかった。

< 51 / 258 >

この作品をシェア

pagetop