隣のアイツは、溺愛俺様ウソ彼氏。


やっと抜いたかと思ったのに、私のペースに合わせるかのようにペースをあげる宙。



一体なんなの?



私のペースに合わせてくれてるわけ?



いつもいつも私が嫌がることばかりして……



そんなに私が嫌ならペースなんて合わせてないでもっと避けなさいよ。



なんて文句を言ってしまいたいけど、それはできない。



なんとしてでも口を開いてはいけない。



私が口をきかないなんて言ったんだから……



私の中のプライドが許さない。



いつの間にか家の前に着いていて、私はそのまま無視して家の中へ入ろうとした。



んだけど……



「…じゃ」



どんなに喧嘩をしようと欠かさない別れの挨拶。



それは毎日素っ気ないものばかりだけど……



「口をきかない」そう言った今日まで挨拶は欠かさないんだ。

< 20 / 314 >

この作品をシェア

pagetop