アイスクリーム男子の作り方【アイスクリームの美味しい食し方番外編】

中学1年生のとき、
身長は175cmになっていた。
そのあとも、めきめき伸びていくのだが、
当時はみんなと並んでも
大人が混じっているみたいで、
コンプレックスでしかなかった。

なのに、それとは、反比例に
周りはどんどん熱狂していった。


「佐々くん！
好きです！付き合ってください！」

まただ。

登校するなり、
みんなの前で告白する女の子。


「すみません。付き合いません。」
俺は、頭を下げて、
断るしかなかった。


「な、なんで？」
大抵泣きながら引いていく子が多いが
こういう子もいる。

「好きじゃないからです。」
俺は事実を述べた。


「付き合ったら好きになるかもしれないじゃん。」

あぁ、そっか。
彼女は容姿に自信があるのか。


「その可能性は1ミリもありません。
申し訳ないが、今現在、何の興味も湧きません。

もしも、0.01%の可能性で興味が湧いたら追ってご連絡しますので、お引き取りください。」

俺は、彼女も見ずに、
その場を後にした。

後悔したって遅いんだから！
と泣き叫ぶ。


それは、面白い。


「俺を後悔させる女が
ぜひ現れて欲しいものです。」

俺はボソッと
独り言をこぼした。