アイスクリーム男子の作り方【アイスクリームの美味しい食し方番外編】
食事はコンビニやスーパーで
弁当を買えば問題はなかった。

夜中に出歩いても、
誰も怒らない。

相変わらず、女の誘いは断っていたが、
きっと素行がよくないであろう連中と連み、
朝まで家に帰らず遊ぶことが
多くなっていた。

みんなが店の仕込みにくる時間には、
必ず戻ったが、
誰もいない家に変える事以上に
つらいことは、
その時なかったからだ。

今思えば、
やさぐれていたんだと思う。

13歳に見えないことをいいことに、
ピアスの穴を開けたり、
煙草やお酒をのんで、
毎日遊んで暮らしていた。

どんどん、格好もチャラくなってきて、
髪を真っ赤に染めた次の日、
ようやく、店長に怒られた。

「店長に迷惑かけてないんで、
いいじゃないですか。」

俺はそれだけ注意していたのだから、
堂々と言い返した。

「私は、君のお父さんに君のことを任されています。他人なんかじゃない。」

店長は俺の目を見て答えた。


「自分の息子をほったらかしにしてるやつの言うことなんて聞かなくていいですよ!

酒もタバコも俺にしか害ないですよ。
人様のものを盗んだり、暴力ふるったり、そんなことはしてません!
ただ遊んでるだけです。

あ、俺が女孕ませたりするの心配してます?」

俺は店長から目線を外し、
投げ捨てるように言った。

「新?何を言って…」

ばん!!!!
「しねぇーよ!!」
俺は思い切り調理台を叩いた。

閉店して誰もいない調理場は、
嫌気が指すくらい
静まり返っていた。


「するわけねぇだろ!!

あんたらみたいな大人を散々見てきて、
ガキなんて作るかよ!!

女なんてやりたいだけじゃねーか!
そんな女気持ち悪くて
触りたくね……」

バチン!!








軽く一発だった。
さほど痛くもない。



「私は、そんな汚い言葉を
君に教えたことはない。」

店長は、痛ましい目で俺を見た。
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