.+*:゚+隣の席の君.+:゚+。.㊤

「この前はありがとうね」
モゾモゾと私はお礼を言った。
「…」
いつものぶっきら棒に戻ってるし…。
はー。もしかして幻覚だったのかなー。
そう思うぐらいさっきとは違った。
真顔でボーっとしてて、ヤンキーみたいで話し掛けにくい。
にしても、顔整ってるー。
なーんて広瀬君の顔をじーっと見てたら…

「おい、渡辺。広瀬の顔なんか見てないで。次読め。」
「ぐげぇ!!?」
私はつい間抜け声を出してしまった。
そしたらクラスのみんなが
「広瀬見てたとかーww」なんて言ってくるのが聞こえた。
「ええっと…」
読むところが分からない。
どうしよう。

?!

広瀬君が教科書のページ数を指差してくれた。

「えっと、は、春はあけぼの…ようよう白く…」

やばい。嬉しかった。
やっぱり優しいんだ。って思った。

どうしよう。

二人が言ってたように私は


私は


もしかして


広瀬君のことが


好きなのかもしれない。




< 13 / 13 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:11

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop