さよならだね。




優華の言葉通り、日焼け止めは一応塗ったけど、それでも焼けちゃうんじゃない?って心配になるくらい、雲一つないきれいな青空が広がっていた。


5月下旬にもなれば、日差しも結構な強さになってきた。




日焼け止め塗り直そうかな?

そう思ってバックに手を入れたとき、




「みんなー!お待たせー!」


1台の白いファミリーカーがあたしたちの前に止まり、運転席から原口さんが顔を出した。



「さっ!乗って乗って!」


原口さんはそう言って、おいでおいでと手招きする。




あたしたちが車に乗り込むと、助手席には愁くんが、真ん中の列のシートには初めて見る男性が座っていた。

あたしと優華は一番後ろの列に、美奈とサキちゃんが男性のいる真ん中の列に座った。




「よし!全員集合!じゃあ出発しまーす!」


原口さんの掛け声とともに車は動き出す。



「あっ!みんなこいつ初めてだよね?こいつは俺と愁の高校のときの友達、橋本渉(ハシモトワタル)!」


そう原口さんが紹介すると、橋本さんは、


「初めまして。」


と、あたしたちを見て爽やかな笑顔で挨拶した。




< 85 / 444 >

この作品をシェア

pagetop