10年後も、キミと。
雅人くんが腕時計を見る。


「そろそろ行かなきゃ」

「そっか」

「さっきのキス、忘れないから」

そう言ってニヤッと笑うと、雅人くんは搭乗口へ向かった。


「じゃあ、またな」

「うん、元気でね」

「ゆりも、あんま無理すんなよ」

「ありがとう」



私の目の前に立ってる雅人くんは、

「ずっと好きだから」

と言って、おでこにキスして出発した。
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