10年後も、キミと。
#5

過去の恋愛~ゆりの場合

ひさしぶりに、大学構内のカフェで利絵とお茶しながら、私は同窓会のことを聞いた。

「由紀から連絡あって、土曜の同窓会に遠藤くん来るらしいよ」

「そうなんだ?雅人くん、帰国してたんだね」

「うん。まずは小学校に集合するんだって」


私は、今の正直な気持ちを利絵に話そうと思っていた。

「私ね、雅人くんが気になってて。今の雅人くんのこと何も知らないのに、ミーハーな気持ちってだけなのかな」

「遠藤くん、ゆりのこと好きだったもんね」

「うん、カードもらったしね」

「その前から気づいてたけど?」

「えっ、どうしてわかったの?」

「だって、ゆりのこと名前で呼んでたし」


利絵ってば、ほんと鋭い。
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