王様とうさぎさん
可哀想……。
由莉子はなにかを知ってる気がした。
自分も知らないなにかを。
莉王も困った顔をする。
彼女もまた知っているのだろうか。
あのとき、突然、莉王は清香に乗っ取られたように見えた。
自分にはわからなかったが、清香が彼女になにか囁いたのでは。
それで、莉王の中に隙が生まれた。
忍は目を閉じ、少し上を見て考える。
そして、言った。
「知ってることがあるのなら、全部話してよ、莉王ちゃん。
僕ももう清香のことは吹っ切りたい。
このままじゃ、前へ進めない気がするから」
由莉子は深く頷き、
「そうね、いい決断だわ。
でも——
うちの嫁に向かって前へ進まないでね」
と笑った。
いや、目が笑っていない。
由莉子はなにかを知ってる気がした。
自分も知らないなにかを。
莉王も困った顔をする。
彼女もまた知っているのだろうか。
あのとき、突然、莉王は清香に乗っ取られたように見えた。
自分にはわからなかったが、清香が彼女になにか囁いたのでは。
それで、莉王の中に隙が生まれた。
忍は目を閉じ、少し上を見て考える。
そして、言った。
「知ってることがあるのなら、全部話してよ、莉王ちゃん。
僕ももう清香のことは吹っ切りたい。
このままじゃ、前へ進めない気がするから」
由莉子は深く頷き、
「そうね、いい決断だわ。
でも——
うちの嫁に向かって前へ進まないでね」
と笑った。
いや、目が笑っていない。