王様とうさぎさん
「……よくない風習だな」
「え?」

「七日もあんなところにお前を隔離するなんて」

 今日は帰りたくない、と言いながら、允は口づけてきた。

 少し迷ったが、逃げずに允の後ろ頭に手を触れた。

 允が指輪を取り、はめてくれる。

「結婚しようか、日曜に」
と允が囁く。

「日曜?」

「あのお前の友だちも言ってたろ。

 月曜じゃ来られないって。

 寺での式は月曜にやるとしても。

 日曜に、親は呼ばずに二人だけで、何処か教会で」

 お前の両親に挨拶してから、と言う。

「あとで、あの子や忍を呼べばいい」

「でも、急に教会、空いてるのかな」

「大丈夫だろう。
 何処か空いてるさ。

 ……日曜は仏滅だから」

 大真面目に言う允に笑ってしまう。

「そういうの、気にしないんですね、お坊様」

 そう言って。
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