【完】幸せをくれたあなたに。



でも、私と松井くんは無視をした。


すると、


「おい、なに無視してんだよ!!」

女たちは、怒ってゴミを投げつけてきた。


それでも無視する私たちに、1人の女が舌打ちをして、みんな去って行った。


シーンと静かになる教室。


そんな中、先に口を開いたのは松井くんだった。


「大丈夫? あんなの気にすることないから」


そうやって気を遣ってくれる。


「うん。でも別に気にしてないよ」


こんなのもう慣れてるし。


「そっか。頼りないかもしれないけど、悩みとか聞くよ?」


悩み……かあ……

そういえば私、そんなこと言われたの初めてかも。


今まで、“頼る”ということがなかった。


少し、聞いてもらおうかな。


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