【完】幸せをくれたあなたに。




朝の1限目が終わり、席を立とうとした時。


「なにアレ。超ダサいし」

「ほんと、キモキモキモ。クラス汚れる」

「アハハっ。いなくなれよ、ブス」


いかにもチャラそうな女たちが私の方を見てヒソヒソと話す。


それも、わざと私に聞こえやすいように。


でも、私は知ってる。

相手にすれば、ストレートしてしまうことを。


だから私は、なにも言わず聞いてないフリして席を立った。


休み時間は必ず、裏校舎に向かう。


「はあ……」

1人って、どれだけ楽なんだろう。

早く解放されたいな……。


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