この恋、きみ色に染めたなら

*俺以外に触られんな…









『俺は簡単に落ちたりしない。

 
 けど紗希は簡単に落ちんのな』





先輩はそう言うと意地悪そうな顔で笑い、そう言う。









『……え、どういう意味ですか…?』









『元彼に復縁を迫られて、ちょっとは気持ちが揺らいだだろ?』






先輩はそう言って、クスって笑う。


先輩のその笑い方を見て、先輩は明らか私の想いが揺れたと誤解してる、そう思った。










『……揺れてなんかないですよ、私。

 フラれて、向こうから復縁をお願いされるとは思ってもいなかったので少し驚きはしましたけど……。

 でも、一ミリも揺れてなんかないです、そのくらい私は先輩のこと……』






そこまで言ったところで、先輩は私の唇に人差し指を当ててくる。



先輩の指で塞がれた私の唇、だから何も話せない…












『俺のことが好き?

 ……なら、俺以外の男に簡単にキスなんかされんなよ』








………え………!?



あの時のキスまで先輩に見られてたの……!!?





















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