この恋、きみ色に染めたなら
『いいんじゃね、それで』
先輩はそれだけ言うと、隣の美術準備室に入っていった。
バカにされない…
笑われない…
自分が思い描いていた行動とは違ったからかな、だからなんか先輩のその反応にしっくりこないのかな…
私はそっと椅子から立ち上がり、そのまま先輩が入っていた美術準備室に入ろうとドアに手をかけ…
私の心臓が一気に跳ね上がった。
何故ならドアを開けようとした、正にその瞬間にドアが開くんだもん…
もちろん先輩が開けたからで、変な現象が起きた訳じゃないんだけど。
『紗希、何してんの?』
先輩は完全にドアを開け、顔が引き攣っているであろう私の顔を見つめ、そう問いかけてきた。
『………え………あ、えっと……』
何、って言われても。
具体的な理由があった訳でもなくて…
先輩の反応がなんとなく気になってしまった、だから先輩を追いかけた、みたいな感じで……