見つけ出す



〈放課後〉



「こんにちは〜」



「おお、滝本」



やっぱり、春川先輩いた。
いっつも、早く来てプリント整理してる。
何事にも一生懸命で。
好き。
好きが溢れてくるよ。




「先輩、す...」


え、あたしは何を言おうとしてた?!
やばい、我を忘れていたっ!

あっぶね〜!
聞いてないよね?先輩!



「き?」


「えっ!?」


え、先輩今なんて?聞いてた?!えっ?私の気持ちばれてる?



「いや、す って来たら き かなって(笑)」




「いやあの、えと、ちち違いますよ!なんか、口が勝手に動いたというかっっ」



「えっ?違うの?(笑)そっか、滝本の口は勝手に動くのかっ ほんと、おもしろいな」



先輩が笑った。



この笑顔がたまらなく好きです。





「そうなんですっ!今日、ステーキ食べたい気分だから、勝手にステーキって言っちゃいそうになっちゃたのかもですっ」



あたし、嘘下手くそすぎだろー



「ああ、ステーキか(笑)俺も食いてぇな」






なんか、スムーズに話せてない?!
神様ありがとう。




「あのっ、今度!!あの、よかったら、一緒に食べに行ってくれると嬉しいです..」




「え?うん。いいけど。俺でよかったらっ」



本当に神様ありがとう。

今なら、バンジージャンプできます。
ありがとう。




その夜嬉しさのあまり眠れなかった。
< 7 / 15 >

この作品をシェア

pagetop