忍び寄るモノ
緊張感の終わりと始まり

七月に入って最初のほうにあった期末テストが終わって返却も昨日で終わり!

結果はまあまあだったからいいことにして、今日からはまたオカルトのことに集中できるから楽しみだなー。

今月末には夏休みが始まるし、昨日降っていた雨は止んで今日はいい天気だし気分がすごくいい。

「折笠さんおはよー」

「おはよう」

「静ちゃんおはよう」

「おはようございます」

「折笠先輩おはようございます」

「おはよー」

通学途中に声をかけられて上機嫌な私はウキウキした気持ちのままで挨拶を返していく。

同級生だけじゃなくて、先輩でも後輩でも知り合いは一人でも多く。

好きなオカルトな情報を集めるには同じ学年だけじゃ足りないからね。

私はその後も何人かにかけられた声に挨拶を返しながら校門を通って生徒玄関へ。

わいわいと賑わう生徒玄関の人達の中に入って靴を上履きに履き替える。

次々と聞こえる会話にこっそり聞き耳をたてて何か心霊的な話をしていないか少しだけチェック。

靴を履き替えて生徒の近くを通り過ぎる時に聞こえる会話にちょっとだけ耳をすませるんだけど何もなさそうだなぁ……。テストの話がほとんどみたい。

ちょっと残念だなぁと思ったけどわりとあるからしかたないか。私は気持ちを切りかえて自分のクラスへ向かうのに階段を駆け上った。

< 1 / 94 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop