Doctor×Doctor=♡







「直ちゃん、拓海、いらっしゃい!」




玄関先で出迎えくれたのは、たっくんのお母様


若くてとても可愛らしいお義母さんは、笑顔で私たちを出迎えてくれた




「お久しぶりです、お義母さん。」


「ただいま、父さんは?」


「リビングにいるわよ。
話があるのよね、さあ上がって。」


「おじゃまします。」






大きなリビングに通され、お義父さんの座るソファの正面に腰掛ける。




「直ちゃん、顔色が優れないようだね?
体調が悪いのかい?」


「いえ、実は・・・・・「直、俺から話すから。」




私の話を遮ったたっくんは、小さく深呼吸をする












「直が、妊娠したんだ。」











大きな目を見開き、固まるご両親。





そりゃそうよね、大切に育ててきた一人息子ができちゃった結婚なんて・・・・・



反対されることは目に見えていた。



覚悟はしていたのに。








「直ちゃんっ!!
おめでとう、良かったわねぇ!!!」



「え・・・?」



「良かったな、拓海も父親か。
直ちゃんをしっかり支えてあげないとな。
直ちゃん、ありがとうね。」





お義父さんもお義母さんも、とても嬉しそうな顔で。





「許して頂けるんですか・・・・?」



「もちろんよ!!
私たちの孫が産まれるなんて、素敵じゃない!
今からとっても楽しみよ。」




「な、言っただろ?
絶対二人は喜んでくれるって。」



「直ちゃんのほうにはもう話したの?」



「いや、これから行ってくるよ。」


「あの二人も、早く孫の顔が見たいって言ってたからね。
きっと喜んでくれるだろう。」




私が流産したこともあって、言いにくかったんだろうな。

そんな話は初めて聞いた。




「直の体調も良くないし、今日はこれで帰るわ。直、行こうか。」



「えぇ。
バタバタしてすみません。
失礼します。」



「体、大切にね。
結婚式のことは、また話し合いましょ。」




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