Doctor×Doctor=♡
「どういうこと?
結婚式、キャンセルしたんじゃなかったの??」
「どうしても直にウエディングドレス来て欲しくてな。
いろんな人に協力してもらったんだ。」
「拓海くんにお願いされてね、ドレス、デザインし直したのよ。
お腹が苦しくないように作ってあるからね。」
たっくんの後ろから現れたママが、優しく微笑む。
「じゃあ俺らは外で待ってるから。」
私とママだけを残して、みんなは出て行った
まだ信じられなくて、立ちすくむ私を椅子に座らせたママ
「ママがメイクしてくれるの?」
「もちろんよ!
娘の結婚式はね、ママの夢だったのよ。
直が産まれた時から、この日をずっと待ってたのよ。」
「そうだったんだ・・・。
じゃあ私が結婚式しないって言ったとき、がっかりしたのよね?」
「そんなことないわ。
直が赤ちゃんのことを考えて決めたことだったから、嬉しかったわ。
私の娘が、ママになるんだなって。」
優しくて、いつも私の背中を押してくれたママ
「はい、できたわよ!
直、とっても綺麗よ。
今までたくさん辛いこと乗り越えて、えらかったわね。
よく頑張ったね、直。
あなたは私の自慢の娘よ。」
「ママっ・・・・・!!」
「あらあら、泣くのはまだ早いわよ。
ほら、みんな待ってるからいきましょう!」
私の目尻に浮かんだ涙をぬぐってくれたママ。
「私、ママみたいなお母さんになりたい。
この子に自慢のママだって思ってもらえるように頑張るね。
ありがとう、ママ。」